繰上げ返済はいい事ばかりじゃない?! メリットとデメリット

目安時間:約 13分

住宅ローンを組んでいる人にとって、繰上げ返済という言葉はよく聞く言葉だと思います。

 

 

なんとなくお得だな~というのも感じているはずですが、場合によっては繰り上げ返済しない方が良いケースもあります。

 

 

本日は住宅ローンの繰り上げ返済についてご説明致します。

 

 

繰上げ返済って何?

 

 

繰上返済とは毎月住宅ローンを払う傍らで、すこしづつお金を貯めて行き、まとまったお金ができたときに住宅ローンの残債の一部や全部を早めに返済することです。

 

 

住宅ローンの毎月の返済やボーナス返済には利息分が含まれます。例えば毎月10万円を返済していても、そのうちの2万円は利息を払っていて、元金(借りたお金)は8万円しか返していないという事です。(金利によって元金と利息の割合は変わります)

 

 

しかし繰上返済は、返済した全額が元金の返済に充てられ、本来はその元金と共に払わなければならなかった利息を払わなくて済む様になります。

 

 

 

 

非常に節約効果が期待できる方法です。

 

 

例えば

 

  • 借入金額 4,000万円
  • 金利 0.95%
  • 期間 35年

 

 

このような住宅ローンを組んでいる場合に、10年後に約500万円の繰上げ返済をすると・・・

 

 

  • 利息の軽減効果  約135万円
  • 期間短縮 4年7か月

 

 

と、本来払わなければならなかった約135万の利息を払わなくて済む様になります。金利が0.95%で計算した場合なので、フラット35などの、0.95%より金利が高い場合の利息の軽減効果はさらに増します。

 

 

ただし繰上げ返済には、その都度手数料が掛かります。(金融機関やローンのタイプによっても変わりますが、数千円が一般的です。フラット35は無料です)

 

 

繰上げ返済には2パターンある?

 

 

繰り上げ返済には「期間短縮型」「返済額軽減型」の2種類があります。

 

 

期間短縮型  毎月の返済額は変わらず、返済期間が短くなる

 

 

毎月の返済額は変わりませんが、返済期間が短縮されて、短縮した期間に相当する利息分、総返済額が減少します。

 

 

返済額軽減型よりも利息軽減効果は高いです。つまり、同じタイミングで同じ金額を繰上げ返済したとして、利息の軽減効果は期間短縮型の方が大きいという事です。

 

 

共働きなどの夫婦で、とにかく元金をガンガン減らしていって、とにかく早く住宅ローンを完済したい人向けの仕組みです。

 

 

 

返済額軽減型  返済期間は変わらず、返済額が少なくなる

 

 

返済期間は変わりませんが、毎月の返済額が低くなり、その分の利息分、総返済額が減少します。

 

 

期間短縮型よりも、利息の軽減効果は低いです。これは、返済初期よりも返済終期の方が、元金に対する利息の割合が少なくなるからです。

 

 

つまり一気に返済する期間短縮の方が、返済終期に渡って返済する仕組みの返済額短縮型よりも、割合が高い利息を一気に消せるという事です。

 

 

出産・育休などにより、世帯収入が減ったり、金利の上昇により返済額が高くなってしまった人向けの仕組みです。

 

 

利息の軽減効果が大きいので、普段の繰上げ返済は期間短縮がおすすめですが、前述したようなケースの場合は、返済額短縮型を選んで家計を節約しましょう。

 



 

繰上げ返済のメリット

 

期間短縮型にしろ、返済額軽減型にしろ、本来支払わなければならなかった利息を払わなくて済む様になるのが、最大のメリットですね。

 

 

その他、期間短縮型なら支払期間が短くなって老後の借金を軽減する事も出来ますし、返済額短縮型なら返済額を少なくして家計の節約効果も期待出来ます。

 

 

 

繰上げ返済のデメリット

 

いくら利息の軽減効果があるといっても、いま手元にある現金をすべて住宅ローンの返済にあててしまうと突然の出費に対応できなくなる可能性があります。

 

 

繰り上げ返済後に「病気やケガでお金が必要になった」「お子様の教育費が予想以上に必要になる」「収入が減ってしまった」といった時に現金がないと大変なことになってしまいます。

 

 

また数千円~数万円ですが、繰上げ返済にはその都度手数料が掛かります。こまめに何度も繰上げ返済するよりは、ある程度まとまったお金が貯まった時に返済した方が手数料は安く済みます。

 

 

また民間金融機関で住宅ローンを組む際には、ほぼ100%団体信用生命保険に加入する事になります。

 

 

例えばAさんとBさんの2人が全く同じ時期に同じ金額の35年住宅ローンを組んだとします。

 

 

Aさんは、早く住宅ローンを完済したく、貯金もせずにせっせと余剰金は繰上げ返済に廻しました。

その結果めでたく20年で4,000万円の住宅ローンを完済しました。

 

 

Bさんは、貯金が大事だと、繰上げ返済は一切せずに全て貯金していきました。

Aさんが繰上げ返済していた金額と同額を全て貯金していたのです。

 

 

この2人が住宅購入後21年目に交通事故でお亡くなりになってしまいました。

団体信用生命保険によって、Bさんのお家の住宅ローンは無くなります。(Aさんのお家の住宅ローンは完済済)

 

 

さて、残されたご家族の手元にはどちらのお宅の方が、資産が残っているでしょうか?

 

 

そう、全て余剰金は貯金に廻していたBさん宅ですよね。これが生命保険の仕組みです。

 

 

人間いつ亡くなるかわからないので、一概には言えませんが、保険の事を考えると早々に住宅ローンを完済するのは得策ではないとも言えます。

 

 

 

繰上げ返済は早ければ早いほどお得?

 

 

元金に対する利息の割合は返済初期の方が高いため、同じ額を繰上げ返済する場合は、早ければ早いほど効果は大きい事になります。

 

 

前述した例だと

 

  • 借入金額 4,000万円
  • 金利 0.95%
  • 期間 35年

 

 

このような住宅ローンを組んでいる場合に、【10年後】に期間短縮型で約500万円の繰上げ返済をすると・・・

 

 

  • 利息の軽減効果  約135万円
  • 期間短縮 4年7か月

 

 

でしたが、【30年後】に期間短縮型で約500万円の繰上げ返済するとどうなるでしょうか・・・

 

 

  • 利息の軽減効果  約28万円
  • 期間短縮 3年6か月

 

 

と、同じ500万円の繰上げ返済にも関わらず、利息の軽減効果は100万円以上の差になります。

 

 

 

住宅ローン控除を受けてる最中は注意!

 

 

今までの話しから繰上げ返済は、なるべく返済初期に行った方が良い事はわかりました。

 

 

ただし、住宅ローン控除を受けている場合は、ちょっと注意が必要です。

 

 

「住宅ローン控除」とは、4,000万円まで(認定長期優良住宅であれば5,000万円まで)の住宅ローンに対して、借り入れから10年間、年末の借入残高の1%が所得税と住民税から戻ってくる制度です。

 

 

年末の借入残高の1%が減税されるので、借入額がたくさん残っていればいるほど、減税額も増えるということ。

 

 

繰り上げ返済をするということはその分の借入残高が減るため、減税される額も減る、というわけです。

 

 

ローン残高の1%の税金が還って来るので、1%よりも低金利の住宅ローンを組んでいる場合は繰上げ返済せずに住宅ローン控除を10年間受けた方が特になるケースもあります。

 

 

なぜ、確実に得じゃないかというと、住宅ローン控除は、あくまで支払った税金が還って来る制度なので、仮に4,000万円の残高で40万円の税金が還って来る権利があったとしても、年間40万円以上税金を支払っていなければ、40万円が還って来るわけではなく、自分が払った税金が還って来るだけです。

 

 

この控除額と繰り上げ返済による利息の軽減効果のどちらがお得かは住宅ローンの金利水準や繰り上げ返済のタイミング・連帯債務の有無によって異なり非常に複雑なので、正確にはFPに相談するのがベストです。

 

 

因みに1%よりも高い金利で住宅ローンを組んでいる場合は、有無を言わせずガンガン繰上げ返済していく方がお得です。

 

 

 

まとめ

 

①繰上返済は、まとまったお金ができたときに住宅ローンの残債の一部や全部を早めに返済すること。

 

 

②利息の軽減効果や返済期間の短縮・返済額の軽減など様々なメリットがあります。

 

 

③手元にお金が全くないと、緊急資金が出せないのでほどほどにする必要があります。

 

 

④繰上げ返済は早ければ早いほどお得。

 

 

⑤低金利で住宅ローンを組んでいる場合は、10年間繰上げ返済をせずに、住宅ローン控除を受けた方がお得な場合もある。

 

 

繰上げ返済が必ず得するわけではない事を頭にいれながら、緊急予備資金を残しつつ、繰上げ返済の計画をたてましょう。

 

 

本日も最後までお読み頂きまして、ありがとうございますm(__)m

 

 

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