母子(父子)家庭が頼れる支援制度を徹底解説!

目安時間:約 24分

現在、日本では夫婦の3組に1組は離婚しているといわれており、2010年に総務省から発表された統計によると、全国でシングルマザーは123万世帯おり、平均年収は291万円、就業率は80%前後となっています。

 

 

そんな母子(父子)家庭には国が援助する様々な手当が存在するのをご存知でしょうか?

 

 

特に母子家庭の収入は決して高いものではなく、切り詰めた生活を送る必要があります。

 

 

そこで助けになるのが、母子(父子)家庭を助けてくれる手当割引制度です。

 

 

この記事では少しでもシングルマザーが頼れる支援や手当をみつけられるように、様々な方法をご紹介しますので、うまく活用し収入を増やし支出を減らすための参考にして頂ければ幸いです。

 

 

どんな手当があるの?

 

①児童扶養手当(母子手当)

 

 

一般的に「母子手当」と呼ばれるのは、正式には「児童扶養手当」のことをいいます。

 

 

児童扶養手当は、母子家庭だけでなく父子家庭にも支給されます。

 

 

児童扶養手当は国の制度ですから、支給要件や支給額が、居住している自治体によって異なるということはありません。

 

 

また、母子家庭及び父子家庭になった原因は離婚でも死別でも、理由は問われませんし、両親のいずれかが重度の障害を有している場合も支給対象になります。

 

 

さらに、女性が婚姻せずに子供を出産した場合(いわゆるシングルマザーの方)も支給の対象となります。

 

 

・支給対象者

 

母子家庭及び父子家庭の、0歳〜18歳に到達して最初の3月31日までの間の年齢の子供が対象です。

 

 

・支給される金額

 

児童手当と同様に扶養人数や所得によって、支給金額が異なるので注意が必要です。

 

支給区分は「全額支給」「一部支給」「不支給」の3区分に分かれています。

 

 

全額支給の場合(平成30年度)

 

子供が1人のケース 月額42,500円

 

子供が2人のケース 月額10,040円加算

 

子供が3人目以降のケース:1人増えるごとに月額6,020円が加算されます。

 

 

一部支給の場合

 

子供が1人のケース 月額42,490~10,030円

 

子供が2人のケース 月額10,030~5,020円加算

 

子供が3人目以降のケース:1人増えるごとに月額6,010~3,010円が加算されます。

 

 

母子手当の支給においては、所得制限があり、一定の所得を超える方は支給を受けることができません。

 

 

また、所得によっては、一部支給となる場合もあります。

 

 

一覧表などありますが、実際の計算式は複雑で控除等により所得の計算が変わってくる方もおられるので、母子手当の支給の対象となるかどうか、全部支給の対象か一部支給の対象かは自分で判断せず、自治体の窓口等でしっかりと計算をしてもらうことをおすすめします。

 

 

また、所得制限は子を養育する母親の収入だけで判断されるわけではありません

 

 

例えば、母親が実家暮らしで、祖父母とともに子を養育する場合、その祖父母の収入が所得制限を超えていないかどうかチェックされます。

 

 

この場合、全員の所得を合算するのではなく、母親、祖父、祖母のそれぞれが所得制限にかからないかどうかがチェックの対象となります。

 

 

よく実家暮らしだと母子手当をもらえない、といった情報を目にしますが、それは誤りです。

 

 

実家暮らしでも母子手当の支給の対象となりますが、実家のご両親のいずれかが所得制限を超えているという理由で母子手当をもらえない方が多いというだけの話です。

 

 

また、その子の父親にあたる者から養育費を受け取っている場合、その養育費も収入に合算されてしまいます

 

 

実際の計算においては、受け取った養育費の8割が収入に合算されます。

 

 

所得税や住民税等の計算では養育費は収入とはなりませんが、母子手当の計算においては養育費も収入となることに注意が必要です。

 

 

・支給時期

 

母子手当は、支給の申請をした翌月から支給されます。(実際に現金として支給されるのは年に3回)

 

 

例えば、4月1日に支給申請をしても、4月30日に支給申請をしても、支給されるのは5月分からということになります。

 

 

仮に、1月に離婚をしていても、支給申請をしたのが4月であれば5月分からしか支給されない(さかのぼって支給されない)ので、支給要件に合致している方は、なるべく早く支給申請の手続きを行うことが大切です。

 

 

4月(12月~3月分)、8月(4から7月分)、12月(8~11月分)の年3回、指定の金融機関の口座に振り込まれるかたちで支給されています。

 

 

・児童扶養手当の注意点

 

 

児童扶養手当をもらう際に注視しなければならないのは、支給要件に合致していても、自分で手続きをしなければもらえない、ということです。

 

 

離婚をして離婚届を提出するだけでは、児童扶養手当は支給されません

 

 

そして、その手続きにはいくつの書類が必要になります。

 

 

自治体によっても異なってきますが、(離婚後の)戸籍謄本や住民票に加え、振込先の金融機関の通帳、健康保険証、(居住先の)賃貸借契約書等が必要です。

 

 

②児童手当

 

 

 

児童手当とは、母子(父子)家庭の子供を対象として支給される助成金ではなく、全ての家庭を対象とした支援策です。

 

 

以前は、子ども手当と呼ばれていたものです

 

 

児童手当は、子供がいる家庭の生活の安定に寄与することと、次の社会を担う子供の健やかな成長を支えることを目的に、国から支給される手当です。

 

 

・支給対象者

 

 

0歳〜15歳の国内に住所がある子供

 

 

15歳は中学校卒業の年度末までを意味します。

 

 

・支給される金額

 

 

・0歳〜3歳未満:一律15,000円

 

・3歳〜12歳(小学校卒業) 第一子/二子:10,000円 第三子以降:15,000円

 

・中学生:一律10,000円

 

※児童手当には所得制限世帯が設けられており、両親のうちの年収の高い方の所得が約960万円を越える世帯の子供に対しては、支給金額が5,000円とされています。

 

 

・支給時期

 

 

支給は年間3回行われます。

 

 

毎年6月(2月〜5月分)、10月(6月〜9月分)、2月(10月〜1月分)という割り振りです。

 

 

居住地の市区町村にもよりますが、だいたい支払い月の12日頃に指定した口座に振り込まれます。

 

 

・児童手当の注意点

 

 

児童手当も母子手当と同様、自ら申請をしないと受給できない点、また、過去にさかのぼって受給することができない点に注意をすることが必要です。

 

 

また、転居をした場合、同一の市町村内であれば特に手続きは必要ありませんが、異なる市町村に引っ越しをした場合は、転出前の市町村に「児童手当受給事由消滅届」を、転入後の市町村に「児童手当認定請求書」を提出する必要があります。

 

 

さらに、母子家庭の方が結婚を機に氏名が変更した場合も手続きが必要となります。

 

 

③母子家庭自立支援給付金

 

 

母子手当の支給を受けている母子家庭の母親や父子家庭の父親が、資格取得のために教育訓練機関に支払った費用の60%を給付してくれる制度が自立支援教育訓練給付金です。

 

 

また、同じく母子手当の支給を受けている母子家庭の母親や父子家庭の父親が、看護師や介護福祉士等の資格取得のために、1年以上養成機関で修業する場合に、修業期間中の生活の負担軽減のために支給されるのが、高等職業訓練促進給付金(及び高等職業訓練修了給付金)です。

 

 

いずれも国(厚生労働省)の制度ですが、窓口は都道府県となっており、居住している都道府県によっては制度が実施されていない場合もあります。

 

 

④特別児童扶養手当

 

 

特別児童扶養手当とは、国が支給を行っている制度です。

 

 

20歳未満の子供で後述する条件を満たしていればすべての家庭に支給されます。

 

 

所得制限があるため、該当する金額を自身で把握するようにしましょう。

 

 

・支給対象者

 

支給には以下のような、精神または身体に障害があるという条件が必要です。

 

・精神障害があり精神の発達が遅れている


・日常生活に著しい制限を受けている


・身体に障害があり、長期にわたる安静が必要な症状がある


・日常生活に著しい制限を受けている状態にある。

 

 

⑤障害児福祉手当

 

障害児福祉手当とは、国が支給を行っている制度です。

 

 

20歳未満の子供で後述する条件を満たしていればすべての家庭に支給されます。

 

 

所得制限があるため、該当する金額を自身で把握するようにしましょう。

 

 

・支給対象者

 

 

身体的または精神的な障害があるために日常生活を自力で送ることができず、常時介護を必要とする20歳未満の子供が対象となっています。

 

 

⑥生活保護

 

生活保護とは、何らかの理由で生活に困っている人に対して、国が必要な保護をして最低限度の生活を保障しながら、本人が自立することを目的とした制度です。

 

 

・支給対象者

 

 

生活保護の支給を受けるには4つの条件があります。

 

 

①援助してくれる身内や親類がいない

 

 

生活保護申請者は、自身で生計を立てるしかなく、かつ親や兄弟3親等以内の親類からも援助を受けられないことが必要です。

 

 

生活保護を申し込んだ時点で、申込者の親や兄弟3親等以内の親類に扶養照会という書類が届き、申込者を援助できるかどうか確認が行われます。

 

 

もし申込者を援助できる場合は、生活保護を受けることができません。

 

 

②資産を一切持っていない

 

 

貯金・土地・持ち家・車などの資産を持っているケースでは、その資産を売却しない限り生活保護を受給することはできません。

 

 

また車やパソコンなどは資産とみなされることもありますが、一方で用途によっては必要なものとされるため、生活保護を申請する前にケースワーカーに相談するといいでしょう。

 

 

③やむをえない理由で働けない

 

 

上記した①と②の条件を満たしており、病気や怪我などでどうしても働けない場合、生活保護を受ける権利があります。

 

 

④月の収入が最低生活費を下回り、上記①〜③の条件を満たしている

 

 

上記した3点の条件を満たしており、かつ年金などの収入があっても厚生労働省が定めている最低生活費の基準額を満たしていなければ、その差額分の生活保護を受けることができます。

 

 

⑦遺族年金

 

 

母子家庭の遺族年金とは、夫もしくは妻が死亡した場合に受取れる年金が遺族年金になります。

 

 

加入している年金の種類によって受取れる金額が異なります。

 

 

⑧国民健康保険料の減免

 

国民健康保険料は、前年度の世帯収入をベースに算定されますが、母子家庭になったことで世帯収入が減少した場合は、国民健康保険料が減額される場合があります。

 

 

また、これとは別に、各地方自治体において、独自の減免制度を用意している場合があります。

 

 

各地方自治体の減免制度は、自ら申請しないと減額の対象とならないため、収入が減少したときは、減免の対象となるかどうか確認することが大切です。

 




 

 

⑨地方自治体の支援制度

 

【児童育成手当】

 

 

児童扶養手当や児童手当は国の制度ですが、これとは別に、特にひとり親家庭(母子家庭、父子家庭)を対象に、地方自治体が独自の支援制度を設けている場合があります。

 

 

例えば、東京都では、児童育成手当というものがあり、児童一人あたり月額13,500円の支給を受けることができます。

 

 

支給要件は母子手当とほとんど同じで、所得制限もあります

 

 

愛知県では愛知県遺児手当という名称で同様の制度があり、名古屋市ではひとり親家庭手当という制度があります。

 

 

【母子家庭の住宅手当】

 

 

母子家庭の住宅手当とは、母子(父子)家庭で20歳未満の子供を養育しているケースで、家族で居住するための住宅を借りて、月額10,000円を越える家賃を払っている人を対象としている制度です。

 

 

この制度も市区町村独自の制度であるため、制度を持っていない市区町村もあるので、あなたの居住地の市区町村では適応されるのかどうか調べる必要があります。

 

※所得制限があります。


※市町村独自の制度で極限られた市町村での制度となっています。

 

 

【母子家庭における医療費助成制度】

 

 

地方自治体が独自に行っているひとり親家庭への支援制度として、医療費に関する助成制度も挙げられます。

 

 

助成内容は、18歳までの子供の医療費が無料の地方自治体や、入院や通院毎に一定の金額が助成される地方自治体、薬局での自己負担額が無料となる地方自治体等、地方自治体ごとに内容は様々ですが、ほとんどの自治体で何らかの医療費助成制度があるので、ひとり親家庭の方は確認しておくことが大切です。

 

 

【こども医療費助成制度】

 

 

前述した母子家庭における医療費助成制度は、所得制限が有り該当しない家庭もあります。

 

 

そのような家庭は、こども医療助成が該当するケースがあります。

 

 

通院や入院による保険診療で支払った医療費の自己負担分の一部が助成されます。

 

 

助成金額や所得制限を定めているかどうかも市区町村の自治体によって異なるので、利用前に居住地の役所で確認しておきましょう。

 

 

【上下水道料金の割引】

 

 

地方自治体によっては、生活保護の受給者や母子手当の受給者について、上下水道料金の減免の制度を設けているところがあります。

 

 

東京都の場合、母子手当の受給対象者は、上下水道料金が免除になります。

 

 

ただし、申請が必要です

 

 

【粗大ごみの手数料減免】

 

 

地方自治体によっては、粗大ごみの処理にかかる手数料について、減免の制度を設けているところが多く、児童扶養手当の受給対象者はその対象になる場合が多いといえます。

 

 

【保育料の減免や免除】

 

 

保育料は、前年度の世帯収入をもとに決定されます。

 

 

しかし、年度の途中に母子家庭になってしまって収入が減少した場合等は、申請をすることで、次月以降の保育料を減額してもらえる場合があります。

 

 

また、場合によっては、年度の最初の月(4月)にさかのぼって減額を受けられる場合もあるので、市役所の窓口等で確認をされてみるとよいでしょう。

 

 

【交通機関の割引】

 

 

多くの地方自治体において、母子手当の受給対象者(受給対象者以外の同一世帯の者も含む場合あり)に対して、JRの通勤定期券を3割引で購入することのできる特定者用定期乗車券購入証明書を交付する制度が設けられており、この証明書を持参すると、JRの窓口で、通勤定期券を3割引で購入することができます。

 

 

また、市営地下鉄や市営バス等の割引制度を設けている地方自治体も数多くあります(東京都の場合、母子手当の受給対象者か同一生計に属する者1名に限り、都営地下鉄と都営バスが無料となる乗車券を発行する制度があります)。

 

 

 

まとめ

 

 

以上のように、ひとり親家庭の方には、児童扶養手当を始めとして、様々な支援制度が用意されています。

 

 

これから離婚を検討して、一人で子供を育てていこうとされている方にとっては強い味方といえます。

 

 

ただ、これらの支援制度のほとんどが、自分から申請しないと利用できないものがほとんどです。

 

 

また住んでいる自治体にとって制度の内容が異なる場合があるので、隣の市に住んでいる知人のケースが自分には当てはまらない場合もあります。

 

 

ですから、自分が居住している自治体の制度についてしっかりと知識を得ておくことが大切です。

 

 

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